2-1-2.(最小:カメラ無)組み立て
sLab-Car(最小モデル)の組み立て方法について説明します。本モデルはカメラや両サイドの赤外線センサーがありませんので、標準モデルと間違わないように工作して下さい。
以下の説明通り順番に組み立てて下さい。
(同梱物はこちらで確認して下さい)
キット組み立て
組み立ての大まかな順序は以下の通りとなります。
1)モーター部と電池ケースの取り付け
2)超音波センサー部の取り付け
3)後輪タイヤ部の取り付け
4)モータードライバ(制御IC)と配線
5)ESP32開発モジュールと配線
6)電源スイッチやタイヤなど全てを取り付け
各項目毎に組み立て手順を以下の通り説明します。
1)モーター部と電池ケースの取り付け
(1)シャーシのシールを剥がします。【必ず剥がす必要はありません】
シャーシ穴は拡張性があるように多くありますが本ガイドで利用する穴位置を下図に示します。(必ず本ガイド通りに利用する必要はありません。また、電池ケースは2種類から選択するようになっていますので電池ケースに合う穴を利用して下さい。)
(2)モーターにM30*30mmの長いネジでT字のモーター取り付け具を取り付けます。
(3)T字のモーター取り付け具をシャーシに差し込み、(2)で組み立てたモーターを取り付け反対側をナットで締め付けます。ナットはラジオペンチで抑えた状態でネジを回して下さい。
【注意:モーター取付位置】取付モータの配線がある方を車の内側に。また、モーターの黒い部分が車の後ろになるように取り付けます
(4)モーターをネジで取り付けた後は以下のようになります。反対側のモーターも同様に取り付けます。
【注意:モーター取付後のガタ付き】取付モータは少しガタつきますが走行や制御には特に問題ありません。
(5)電池ケースをシャーシに取り付けます。以下の特徴を確認し、好みの方の電池ケースを取り付けて下さい。
①9V電池ケース:電圧が高いので動きが早くなりますが容量が小さいので消費が早くなります。
②単三4本電池ケース:電圧が低くなり動きが遅くなりますが9V電池より少し長持ちします。
下図は9V電池を取り付けた例となります。《電池ケースはどちらを取り付けても組み立て手順は全て同じです》
①9V電池ケースはM3.0*10mmネジとナットで1箇所に取り付けます。
②単三4本ケースはM3.0*10mmネジとナットで2箇所に固定して下さい。
《注意:充電式電池の利用》
正常な動作には電力が重要です。電子部品のモーターは比較的大きな電力が必要ですので新しい電池を利用して下さい。
また、繰返利用には充電池を推奨しています。特に教育期間など頻繁に利用しクラス間や毎年の利用が見込まれる場合は充電池の利用を検討ください。
「9V 充電池 リチウムイオン」など参考までご紹介します。
2)超音波センサー部の取り付け
(6)取り付け具の4つ穴に超音波センサーのピンを差し込みます。
(7)サーボモータを取り付け具に差し込みんで取り付けます。以下のように配線のある面を先に通して、もう片面も通します。
(8)取り付けたサーボモータと取り付け具にネジとナットで固定します。(ネジとナットはM1.5の一番小さい物を利用します。)
(9)取り付けできると以下のようになりますので確認して下さい。
(10)サーボモータの配線3本を超音波センサーの取り付け板に取り付けます。配線は以下となりますので下図を参照し取り付けて下さい。
①サーボモータ:茶色線<==>取り付け板:GND
②サーボモータ:赤色線<==>取り付け板:VCC
③サーボモータ:橙色線<==>取り付け板:P2.7
(11)ジャンパーケーブル15cmオスーメスの40本束から5本を取り外します。
《ジャンパー線の色は関係ありません(違いはありません)ので、下図の色と異なっても端から5本の束を取り外して下さい。》
(12)超音波センサーの取り付け板に下図を参照し配線して下さい。後から配線が区別しやすいように5本線を順番に端から取り付けて下さい。
《5本のジャンパーケーブルを4本と1本に分けて配線してください。》
3)後輪タイヤ部の取り付け
(13)後輪タイヤをM3*25mmシリンダー2個とM3*6mmネジ4本で以下のように斜めに取り付けます。
4)モータードライバ(制御IC)と配線
(14)モータードライバの左側ネジを緩めて、左モーターからの配線を取り付けネジを締め付けます。モータードライバは黒い冷却フィンを車の後ろ側になるように取り付けていきます。
モーターのジャンパー線2本とモータードライバ端子の配線位置については、組み立て後に回転方向を確認し逆回転の場合は端子のジャンパー線を入れ替えして下さい。
(15)同様に、モータードライバの右側ネジを緩めて、右モーターからの配線を取り付けネジを締め付けます。
5)ESP32開発モジュールと配線
(16)ミニブレッドボード2つをESP32開発ボードを差し込みます。(ブレッドボード2つは下図のように凹面を合わせて並べて利用して下さい。ピン位置が合わないためブレッドボードの凹凸を噛み合わせると差し込みにくくなります。)
【注意:取り付け位置】取り付け位置はEN端子が縦に1つ空けて、横には穴4つ空ける位置にESP32開発ボードを取り付けます。
《参考:ブレッドボードについて》
ブレッドボードは下図のように縦5穴が導通していますので各5穴単位が接触するように配線していきます。
(17)ピンが多いので差し込みが少し硬いですが最後まで押し込んでください。きちんと差し込みが完了すると以下の図のようにピンが入り込みますので確認して下さい。
(18)3mmLEDと抵抗200オーム(赤黒黒黒茶:LED用)を以下の通り配線します。
《注意》LEDや抵抗などの各素子の端子は適切な長さにニッパーで切断し配線して下さい。端子を長いままで配線するとご接触など故障の原因となります。(コンデンサーなど今後の素子は全て同様です。)
【配線1:抵抗200Ω】 ①ESP32開発ボードのD2ピン ②ボード左から1番端穴
【配線2:3mmLED】 ①長い配線(+アノード)にボード1番端穴 ②LED短い配線(-カソード)をESP32開発ボードのGNDピン
《ESP32開発ボードのFritzingパーツはAtsumitsu/fritzing-partsから利用させて頂いております。》
(19)超音波センサー取り付け板に配線した5本のジャンパー線を以下のように配線します。
(取り付け板Vccピン以外を配線。Vccピンは超音波センサーが5V動作のため、後でモータードライバの5Vに接続)
【配線3:超音波センサー取り付け板①】 取り付け板GndピンにESP32開発ボードのGNDピン
【配線4:超音波センサー取り付け板②】 取り付け板TrigピンにESP32開発ボードのD4ピン
【配線5:超音波センサー取り付け板③】 取り付け板EchoピンにESP32開発ボードのD5ピン
【配線6:超音波センサー取り付け板④】 取り付け板P2.7ピンにESP32開発ボードのD12ピン
(20)コンデンサーを配線していきます。
【配線7:0.1μFコンデンサ】 ①ESP32開発ボードのENピン ②ブレッドボード右1番目[下]
【配線8:1200μFコンデンサ】 ①ブレッドボード右1番目[上] ②ブレッドボード右4番目
【配線9:ジャンパー(黒)】 ①ESP32開発ボードのGNDピン ②ブレッドボード右1番目[下]
【配線10:ジャンパー(赤)】 ①ESP32開発ボードのVINピン ②ブレッドボードの右4番目
【配線11:ジャンパー(青)】 ①ブレッドボード右1番目[上] ②ブレッドボード右1番目[下]
(21)ジャンパーケーブル15cmオスーメスの40本束から4本を取り外し、モータードライバ-IN1〜4に取り付け以下のように配線します。また、モータードライバのVINとGNDをコンデンサ1200マイクロFと同じ列に配線し、超音波センサー取り付け板Vccピンをモータードライバ-+5Vに配線します。
【配線12:モータードライバ①】 モータードライバIN1ピンにESP32開発ボードのD16(RX2)ピン
【配線13:モータードライバ②】 モータードライバIN2ピンにESP32開発ボードのD17(TX2)ピン
【配線14:モータードライバ③】 モータードライバIN3ピンにESP32開発ボードのD18ピン
【配線15:モータードライバ④】 モータードライバIN4ピンにESP32開発ボードのD19ピン
【配線16:ジャンパー(黒)】 ①ブレッドボードのコンデンサGNDピン ②モータードライバGND
【配線17:ジャンパー(赤)】 ①ブレッドボードのコンデンサ+ピン ②モータードライバ+12V
【配線18:超音波センサー取り付け板⑤】 ①取り付け板Vccピン ②モータードライバ+5V
6)電源スイッチやタイヤなど全てを取り付け
(22)電池ケースとESP32開発ボードの配線を電源スイッチを介して配線します。
(電源スイッチは必ず必要では有りません。組み立てを簡略化する場合はブレッドボードに挿して配線することでスイッチとして下さい。)
電源スイッチに接続するため、10Cmのジャンパー線(オス-オス)の先端を以下のように加工します。【ハンダ付けできる場合はハンダ付けして下さい。】
次に電源スイッチ端子に加工した先端を差し込んでペンチで先を曲げて取れないようにします。
電池ケースのマイナス端子(黒ジャンパー線)の先を同様に先端を加工します。
電源スイッチをシャーシの中央の穴に差し込み、電池ケースのマイナス端子(黒ジャンパー線)をシャーシの穴に通して、電源スイッチに配線し先端が加工し取れないようにします。
電源スイッチに取り付けたジャンパー線とESP32開発ボードのGNDピンに配線します。
電池ケースのプラス線(赤ジャンパー線)をESP32開発ボードのVinピンに配線します。
【配線19:電源スイッチ】 取り付けたジャンパー線にESP32開発ボードのGNDピン
【配線20:電池ケース】 赤ジャンパー線にESP32開発ボードのVinピン
(23)モータードライバをM3*40mmシリンダー1本とM3*6mmネジ2本で後ろに取り付けます。1箇所のシリンダーで取り付けますので、取り付け位置は配線できる適切な穴に取り付けて下さい。
(24)サーボモータ(超音波センサー)部をシリンダーを介してシャーシに取り付けます。シリンダー下部と上部を以下の通り順番に取り付けて下さい。
(24-1)シリンダー下部
-M3*40mmシリンダー2本
-M3ワッシャー2個
-M3*6mmワッシャーネジ2本
シャーシとシリンダーの間にM3ワッシャーを通して下からワッシャーネジで締め付けます。
ワッシャーネジの締め付けは下図のようになります。
(24-2)シリンダー上部
-M3*6mmネジ2本
M3*6mmネジ2本で上からサーボモータを取り付けます。
(25)左右の前輪タイヤをモータに取り付けて下さい。
【注意】シャフトは完全な丸ではなく楕円系に近い形状ですので、形状に合わせて取り付けて下さい。
【注意】スマートカーが直進時に大きく曲がる場合は上記接触の問題の可能性が高いため曲がる場合はタイヤがシャーシ取付具に接触していないか確認して下さい。
接触していると思われる場合は下図のように少し浮かして状態で動かします。
(26)ブレッドボードの裏面のシールを外し、シャーシに貼り付けて固定します。
【マイクロUSBケーブルが差し込める位置に固定します。場所がない場合はサーボモータシリンダーを左に移動するなど場所を確保して下さい。】
(28)9V乾電池を入れます。
プログラムの書き込み完了後、動作させる時に電源スイッチを入れて下さい。
(ESP32にマイクロUSBケーブルを配線している時はマイクロUSBから電源が供給されるため、電源は入れないで下さい。)
組み立ては以上で完了です。